PSJ渋谷研究所X(臨時避難所2)

はてダ http://d.hatena.ne.jp/kamezo/ からインポートしただけ

週刊朝日がDS脳トレ批判記事


ちょっと前の週刊朝日に、DS脳トレの批判記事が出た模様。


週刊朝日 2007年11月16日号
http://opendoors.asahi.com/data/detail/8578.shtml


記事名は〈任天堂DS「脳トレ」に異論続出!〉、サブタイトルが「売り上げ1千万本超の大ヒットゲームに、監修した教授の“恩師”も疑問視…」。
未見なのだけど、科学的な態度の問題と科学者の倫理観が直結して語られている記事なのかもしれない。図書館に行けばあるかなあ。


この記事をきっかけに「やっぱり!」となってあちこち調べた人が出てきて、それがめぐりめぐってぼくがちょこちょこ見るブログで話題になっていました。それで知った次第です。


「あちこち調べた人」のブログ記事は↓こちら。


DS脳トレに異論続出ー1(どんぐりころころ 〜しまりすの日々の暮し〜 2007.11.08)
http://plaza.rakuten.co.jp/clematis1010/diary/200711080000/


「どんぐりころころ」ではほぼ連日このシリーズが続いていて、20日までに8まで来ています。書いているどんぐりさんしまりすさんは、「ゲーム機自体を敵視」していながらも「理論的根拠はありませんでした」と述べ、「テレビゲームやゲームボーイにとりつかれたようになっている、入院中の子ども達をたくさん見て、強い違和感を感じたことが、判断の材料になっていた」とおっしゃる方。ここからもわかるように、臨床の経験がおありです。
ゲーム嫌いのところへ、DS脳トレが効能根拠薄弱だったと知り、それが科学者、特に臨床出身の人間のやることかと川嶋氏への怒り心頭といったところです。もっとも怒りが原動力になってはいますが、極力冷静に書こうとしておいでなのがよくわかる文章で、かなり読みやすく、しかも読み応えあります。


コンピュータ・ゲームそのものの是非については、いわば背景なためか、それとももっと後で触れる予定なのか、いまのところ詳細には述べられていません。小さな子どもに買い与えて好きに使えるようにしてしまうことには、かなり強い調子で反対していますが。


で、どんぐりさんしまりすさんはあちこちの記事をリンクで紹介されているのですけれども、ぼくが知らなかったのは下記の記事たち。今年3月に、英国『Nature Neuroscience』誌のEditorial(巻頭言みたいなもの)で、川嶋氏と脳トレが懐疑的に言及されてたんですね。で、下記はいずれもその紹介記事です。


脳ブームへの懸念:Nature NeuroscienceのEditorialより(大「脳」洋航海記 2007年 3月5日)
http://www.mumumu.org/%7Eviking/blog-wp/?p=847
神経科学系のポスドクが、脳研究に関する論文のreview・インド料理・ヤンキース・テニスその他についてマニアックに綴るblog」だそうです。抄訳が掲載されてます。


[雑録][脳]批判力を鍛える大人のおもちゃ(スウィングしなけりゃ脳がない! 2007-03-01)
http://d.hatena.ne.jp/shokou5/20070301/1172726635
こちらでは、記事の末尾をまるっと訳しておいで。


脳トレ』ブームと川島隆太さん(生命の理解、そして「理解」の理解。 2007/03/04)
http://brainscience.blog92.fc2.com/blog-entry-34.html
こちらは「生命の不思議を理解したい!でもそもそも「理解」って何だろう? 生命科学、主に脳科学についての書評・論文・ニュースをメモるブログ」。他の海外の媒体記事も紹介されています。