PSJ渋谷研究所X(臨時避難所2)

はてダ http://d.hatena.ne.jp/kamezo/ からインポートしただけ

タミフル続報

(4/21追加:http://www.asahi.com/national/update/0420/TKY200904200302.html2009年4月20日 毎日新聞、中日・東京新聞、時事、共同では見当たらず)


http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090419-OYT1T00013.htm2009年4月19日
http://www3.nhk.or.jp/news/t10015492851000.html#2009年4月20日


ブクマコメ:新しい分析結果。因果関係は相変わらず不明。深刻な異常行動の確率が10代の場合5割増。/事例数を出してほしいなあ。10万分の10が15になっても5割増だもの。/まあ高リスク群以外は処方不要でいいと思うんだけど。


どちらの記事も事例数がない。報道発表資料に出ていないのだろう。聞けよ、って、とっさには思いつかないか。
なぜか厚労省にも資料がない。しかたないので、昨年の中間発表を探してみた。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/dl/s0710-6ak.pdf

臨床WG(2008/7/10)
平成20年度 厚生労働科学研究費補助金
「インフルエンザ随伴症状の発現状況に関する調査研究」
解析結果中間報告
大阪市立大学 大学院 医学研究科
公衆衛生学 廣田 良夫


ブクマコメ:2008年の解析。解析対象約1万。深刻な異常行動(異常行動A)の全数(服用の有無、時間の前後を問わない)は75


ってわけで、冒頭記事にメタブ:昨年のデータを見ると1万分の75を1:1.5で割ればいいのか? 1万分の30:1万分の45=0.3%:0.45%。はて、これは重大な差なのか?


保護者用の調査票によると、「異常行動A」は

A. 事故につながったり、他人に危害を与えたりする可能性がある異常な行動

  • A1 事故につながる可能性がある異常な行動。例:自分が知らないうちに、靴をはいて外にでていた。外に飛び出し、小川に飛び込もうとした。高いところから、飛び降りようとした。
  • A2 他人に危害を与える可能性がある異常な行動。例:夜間に母親を包丁をもって襲おうとした。
  • A3 上記以外で事故につながったり、他人に危害を与えたりする可能性がある異常行動


18歳未満のインフルエンザにかかった1万人を調べたら、75人に深刻な異常行動が出ていた。0.75%ぐらいの割合で深刻な異常行動が出たことになる。そのうち、タミフルを服用していない、あるいは服用したことが原因とは考えにくいケースが30人、タミフルを服用していたケースが45人……ということなのか? それだと上記のような発表になる?


あれ? 違うか? これだと「10代の患者が1万人いたら60人(0.6%)は深刻な異常行動が出る。タミフルを使うと75人(0.75%)に増えた。その差分の15人がタミフルのせい」というなら1.5倍とは言わないか? そこの比較で1.5倍になるようにするには、使っても使わなくても50人は異常行動、タミフルのせいで、もう25人増える……とすると、25人:50人じゃないといかんのか?

誰か、算数を教えてください(汗