新生児へのビタミンK2不投与事件を、医療過誤と表現するのが妥当なのか、禁煙後脳障害(勝手に命名)のせいで、自力での考察まではできないのだけれども、関連のエントリやツイートを集めてみた。
今のところ、用語としては妥当らしいのだが、感覚的に違和感がある、という認識。どうもそういう人はぼくだけではないようなので、集めておくことにも一定の意味があるかな、と。
まずは、医療過誤と呼んじゃって妥当だよ、というid:NATROM医師の解説的なツイートをまとめる。
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@NATROM: ビタミンK不投与事件で、助産師の行為は未必の故意と言えないと私は考える。未必の故意だとすると、砂糖玉がビタミンKの代わりにならないことを理解していたことになるが、あの連中はそんなに賢くないと思う。
2010-07-15 08:40:04 via web
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@NATROM: 母子手帳に虚偽記載したという報道が正しいと仮定して、隠蔽というよりも、単に砂糖玉はビタミンKと変わらないという信念に由来したと思う。
2010-07-15 08:44:05 via web
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@NATROM: 医療過誤は、単なるうっかりの他に、愚かさに由来するものも含む。谷本整形での点滴の作り置きによる感染事故など。馬鹿だから作り置きが危ないことを知らなかった。感染症の勉強をしていれば、回避可能だった。
2010-07-15 08:49:00 via web
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@NATROM: 補足します。そんなに賢くない「あの連中」とは、現代医学を否定し、砂糖玉が現代医学の代わりになると考えている連中のことです。具体的には、由井寅子とその一派です。
2010-07-15 08:51:19 via web
2010/07/13付で出た、日本ホメオパシー振興会のコメント。
ぼくはブコメで〈あれを「医療過誤」というのか?/本家争いや過激派の追い落としに発展して「正統派ホメオパシーの確立」とか一本化とかに進むのだろうか。〉と書き、〈あれを「医療過誤」というのか?〉の部分にいくつか☆をもらった。
上記、振興会のコメントについての、id:Mochimasaさんのエントリ。
関連して、当初は医療ネグレクトと呼んだのだが語義を理解して医療過誤と修正したid:T-3donさんのエントリ。定義というか、用語の解説も含まれている。ぼくは、このエントリへのNATROM医師のコメントで初めて「あれは医療過誤と呼んでよいのだよ」という説明を読んだ。
医療過誤と呼ぶことで生じる違和感についてのid:ublftboさんのエントリ。コメント欄で少し会話した。
- 強烈な違和感 - Interdisciplinary 2010-07-10
ublftboさんのエントリへの自分のコメントだけ、こちらにもコピペしておく。
kamezokamezo 2010/07/14 22:06
ublftboさんの意図とは違ったかもしれませんが、お気になさらず。
このエントリも読んでいました。念頭に置いたわけではなかったけど。
でも、ぼくもこの件を医療過誤と言われると気持ち悪いんですよね。
また、下記のブックマークの〈あれを「医療過誤」というのか?〉に☆をくださっている方も何人かおいでなので、似たような感覚はあるのだと思います。
http://b.hatena.ne.jp/kamezo/20100714#bookmark-23211583
> ホメオパシー関連の団体が「医療過誤」と書いて、自身とは全く何の関係もないかのごとく切断しようとしているその姿勢に、違和感を覚えたのかも知れない。
うーむ、そこなのかな。
助産師の仕事に対する理解不足とダブルなのかもしれませんが……。
もうちょっと考えてみたいと思います。
kamezokamezo 2010/07/14 22:13
そうか、母子手帳には「ビタミンK2を投与した」ことにしてあったという虚偽記載なんていう、「レメディがビタミンK2を代用すると考えていたか否か」とは関係ないか、あるいは代用しないとわかっていたからこそ隠蔽のために行ったのではないかと思われる行為がペアになっているからだ。
過誤というミスを想起させるような出来事じゃなくて、未必の故意を疑えるような事例じゃないかと考えているからです。
でも、ぼくの印象の問題で、語義的には「医療過誤」で妥当なのかもしれませんね。