PSJ渋谷研究所X(臨時避難所2)

はてダ http://d.hatena.ne.jp/kamezo/ からインポートしただけ

ロイター発「サイバーホームレス」


インターネット喫茶、マンガ喫茶と呼ばれる空間に、文字通り「住んでいる人々」がいるという。


ITmedia:「サイバーホームレス」が映し出す日本社会の変化(2007.5.8)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0705/07/news050.html


安宿代わりにネット喫茶を利用したことは、何度となくある。しかし、あの空間を仮住まいとしている人がいることには気づかなかった。気づいてもおかしくなかったかもしれない、と思う。しかし、まさか海外の通信社の記事で知らされるとは。
新聞記事にもなっていたらしいが、これにも気づかなかった。


しかし「サイバーホームレス」かあ。原文はどうなってるんだろう。
こういうネーミングがされると、また一人歩きするのかなあ、とも思う。


以下、この件についての個人的な備忘録。


かつて独身会社員時代、仕事で、あるいは酒を飲んで終電を逃した後、ぼくはカプセルホテルに泊まっていた。ウブな最初のうちは深夜に及ぶ残業後であれば、市ヶ谷の会社からタクシーで府中の実家に帰っていたのだが、カプセルホテルの倍以上のお金がかかる。当然だが、これを経費で落とすことは上司に渋られた。その後は新宿の終夜興行の映画館を利用し(編集者のくせに話題の映画を見る余裕もなかったボクは、これはこれで自己投資だという欺瞞も忘れていなかった)、朝になって映画館が閉まると「山手ホテル」(永島慎二用語。山手線の意)に移動して会社の開業時刻まで眠った。
酒の後ならば、友人の部屋に泊めてもらったことも何度なくあった。30歳前後に今のカアチャンとつきあうようになってからは、彼女の中野の部屋も避難所になった。結婚して府中に居を移して以後は新宿か九段のカプセルホテルが定宿。もちろん会社の椅子や段ボールの寝床を利用したことも多かったし、独立してからは酒でも仕事でも、事務所でキャンプマット+寝袋で寝ることができたが、事務所を引き払ってからは再びカプセルホテルの世話になるようになった。


ネット喫茶を「安価な宿として利用する方法」を教わったのは数年前、クルマ関係の営業で西日本を飛び回っていた友人からだ。それ以来、終電を逃すと(あるいは、終電で最寄り駅を乗り過ごすと)四十面をぶら下げてネット喫茶に泊まるようになった。都合、十数回はそんな目的で利用しただろうか。
子どもたちには、うらやましがられている(のんきなんだわなあ)。