朝日科学欄「反証あってこそ科学」
昨日(4月6日)付け、朝日新聞朝刊の科学欄に「反証あってこそ科学」と題して、科学哲学の伊勢田哲治さんのインタビューが掲載された。
一般紙で「どんな態度が科学的と言い得るのか」という視点の記事は珍しいと思うので、歓迎。
インタビュワーは高橋真理子さん。多分、この人。その筋では有名な人なのかもしれない。
ネット上でも、会員登録をすれば読むことができる(無料)。
http://science.asalon.asahi.com/blog/c/10000232.html
紙面では、ネットにはない見出しとして
「疑似科学との違いは−−伊勢田哲治さんに聞く」
「分かれ目は『仮説に対する態度』」
「取捨選択は多様な要素を踏まえて」
が付されている。
流し読みをすると反証可能性の有無だけを採り上げていて必ずしも十全ではないという誤解を呼ぶかもしれないという危惧がある。ネット版のコメント欄にも、その気味がある。
科学欄を進んで読もうとする人にさえ、なかなか全体をきちんと読んではもらえないということだろう。
その意味では、担当デスクのコメント(これは新聞紙面には掲載されていない)は、かなりアブナイかもしれない。最後の段落を読むまで「自分のところの記事に対して担当デスクが否定的なコメントをつけるって、どういうことだ!?」とさえ思った。
この手の記事を作るのは難しいということかもしれない。
余談だけど、高橋真理子さんって誰? と調べていて、こんなものを発見。
日本科学技術ジャーナリスト会議
http://www.jastj.jp/index.html
「科学ジャーナリスト塾」という取り組みをしたり、『科学ジャーナリズムの世界−真実に迫り、明日をひらく』という本を化学同人社から出していたりもする。知らなかった。