PSJ渋谷研究所X(臨時避難所2)

はてダ http://d.hatena.ne.jp/kamezo/ からインポートしただけ

お手軽「ニセ科学」評価チャートβ(1)


ニセ科学用語の基礎知識」(さっき〈私家版「ニセ科学の基本用語・簡易版」β1〉から標題を変えました。)のコメント欄でやぶいぬさんが言っていた

ニセ科学のトンデモ度合いを評価するレーダーチャートとか作ると面白いかもしれないですね。
Posted by やぶいぬ at 2007年11月27日 18:55
に乗ってみた。


chart.png


でかかったなあ……。次はもうちょっと考えよう。でも老眼にはこれぐらいがちょうどいいんだよなあ。
や、「ア」の場所がずれてる。まあいいや。これも次に作るときに直そう。


評価のポイントは、以下の3点。

ア)用語や統計の使用方法が不適切
イ)説明に飛躍や矛盾、誤謬がある
ウ)効果効能が第三者に確認不能
図中にも書いたように、〈「+」の値が大きい方がトンデモ度が高く、三角形が大きくなる。すなわち、ニセ科学かオカルトである可能性が高まる〉というもの。
なんで「赤三角」かというと、「真っ赤な嘘」からの連想。「まっとうな話」なら、真ん中辺に小さな白い三角になる……つもり。


「ここはまずくない?」「もっとこうするといいんじゃない?」などというご指摘ご提案、お待ちしております。


考えてみるための例として、実際にマイナスイオンに適用してみた結果を以下に掲載(次回の「PSI九段下ニセ科学研究所」が「マイナスイオンふたたび」だからってだけです)。こんな感じになります。


minusion_chart.png



図中のマイナスイオンに対する評価を、こっちにも抜粋しておこう。

マイナスイオンの特徴(スコア)
  1. 定義がない、または定義が論者・業者によってバラバラ……アイウ:各+1
  2. 陰イオン、大気イオン等とまぎらわしい……ア:+1
  3. 「マイナスならなんでも体にいい」は原理的にあり得ない……イ:+1
  4. 同時に発生するはずのプラスイオンはどうなってる?…イ:+1
  5. ていうかダニがプラスイオンとかって、どういう科学?……アイ:各+1
  6. 大気イオンだったら計測できる……ウ:−1
  7. 効果があったとして、それがなんによるものでどの程度かが明らかでない……アイウ:各+1
  8. 有害性に関する検証がない……ウ:+1
      合計 ア:+4point    イ:+5point    ウ:+2point
項目や評価が恣意的だと言われれば、まあそのとおりなんだよね。なんか考えないといけないかもしれないけど、今のところはホントに「ほんの目安」「考えるときの手助け」にしかならない。だけど、自分がわかる範囲だけでも、どっかの部分で「いくつもポイントが加わっちゃう」ようであれば、眉につばをつける足しにはなるんじゃないか。いまのところは、その程度のもの。 試しにひとつやってみて思ったんだけど、これがあらゆるものに適用できるかというと疑問。 たとえば「ニセ科学批判」をこのチャートに載せるとどうなるか。さまざまな論者がいて、さまざまな論があるので、加点式でやっていくと「ニセ科学度」というか「トンデモ度」がけっこう上がるはずだ。それを、「十把一絡げ」的に「ジャンルへの適用」をすると信頼度が極端に下がると考えるか、「マイナスイオンニセ科学批判も、ギョーカイ的に成熟していないからだ」と考えるかは意見が分かれるところでしょう。しかし、個別の言説や商品に使わないと、そこそこの精度も保てないってことだとは思う。 ご意見、ご指摘をお待ちしております。 余談:これ、Adobe Illustratorで書いています。ほとんど人力。しかし、プログラムの知識がないので、どうもならん(^^;;